地下鉄姪浜駅より徒歩4分の耳鼻咽喉科・アレルギー科

矢野耳鼻咽喉科

舌下免疫療法

舌下免疫療法Sublingual immunotherapy

アレルギーの原因物質のエキス(ダニ・すぎ)を少しずつ舌下より体内に入れて、徐々に増やすことにより、アレルギーの原因物質に慣れさせる治療法です。体質改善になるので、他の治療法と異なり、根治する可能性があります。(約15%)

【画像】舌下免疫療法
  • 「スギ花粉の舌下免疫療法」は、安全性の観点から、スギ花粉の非飛散期(6月~11月)に治療を開始します。
  • 「ダニの舌下免疫療法」は、いつの時期でも開始できます。
  • スギ花粉・ダニの舌下免疫療法の併用も可能です。
  • 治療希望日の前日までに、電話での予約をお願いします。
  • 確認事項が多数あり、予約なしに直接来院されても当日には治療は開始できません。
  • 初回投与日は、投与前の確認、薬局での薬の受け取り、投与後の経過観察などで、1時間程度かかります。

治療の手順について

治療開始前に、舌下免疫療法についての説明・諸事項の確認を行い、同意書に記入していただきます。

治療を受けるには、数年以内の血液検査で、ダニ、すぎ陽性が証明されていることが必要です。当院以外で検査を受けられた方は結果用紙を必ず持参してください。

くすりの初回投与日の流れ

  1. 診察にて舌下免疫療法適応の確認を行い、副作用(副反応)などについての説明を行います。
  2. 会計後、薬局にて処方薬をお受け取りいただきます。
  3. 医院に戻り、院内で 初回投与を行います。

※くすりの初回投与

  • Step1.

    くすりを舌の下(口腔底)に置き1分間保持。
    (シダキュア 2,000JAU錠 またはミティキュア 3,300JAU錠)

  • Step2.

    (1分後)くすりをのみこみます。

  • Step3.

    5分間は、うがい、飲食はしないでください。
    副作用(副反応)の状況と安全性の確認のため、院内で30分間経過をみます。

  • Step4.

    (投与後30分経過)副作用などの確認後、終了となります。
    初回投与日は、薬の処方日数は7日分となります。

2回目の受診
(初回投与日から1週間後)

  • 診察の上、副作用などの確認後、問題がなければ、くすりを力価の高いものにstep upします。
    (シダキュア 2,000JAU錠 → 5,000JAU錠 、ミティキュア 3,300JAU錠 → 10,000JAU錠)
  • 2回目受診時は、薬の処方日数は7~14日分となります 。

3回目の受診
(前回から1~2週間後)

薬の処方日数は最大30日分となります。

4回目以降

1か月に1回の受診となります。

舌下免疫療法の治療薬等の費用について(※2021年4月現在)

  • 舌下免疫療法は保険適用の治療です。
  • 医院での支払金額の目安(3割負担・再来の場合)

    およそ600円程度。

  • 診察料、処方箋料などの合計、診療内容により変動します。
  • 薬局での支払金額の目安(3割負担・お薬手帳ありの場合)
    シダキュア 5,000JAU 
    30日分
    1,910円
    ミティキュア 10,000JAU  
    30日分
    2,450円
  • 他の処方薬やお薬手帳の有無などで変動します。
注意事項
  • 全員に効果が出るわけではありません(約10%は無効)
  • 薬の服用は、初回のみ院内で行い、2回目以降は自宅で行っていただきます。
  • 治療の継続期間は、3~5年以上の継続が推奨されています。(毎日薬を続ける必要があります)
  • すぎ花粉症の場合、安全性の観点から、すぎ花粉飛散のない時期(6月~11月)に治療を開始することとされています。
最新の報告で効果は?

スギ花粉では、約15%が完全寛解(症状がほとんど出なくなる)、約65%が症状軽快、合わせて約80%が症状軽減。
ダニでは、スギ花粉と同様またはやや劣る、となっております。

舌下免疫療法 Q&ASublingual immunotherapy Q&A

どのような方が治療対象になりますか?
鼻アレルギー診療ガイドラインでは、軽症から重症まですべての方が対象となります。
特に次のような方にお勧めしています。
  • 対症療法ではなく、体質改善をしたい。
  • 症状を少しでも軽くしたい、薬を減らしたい。
  • 薬があまり効かない、眠気など副作用がでる。
  • 将来妊娠した場合に、薬が使えないのが心配。
  • 勉強・スポーツ・仕事等に支障あり。
何歳から治療を受けることが可能ですか?
原則5歳(口内に薬を1分間保持できることが条件)から65歳の方に行っています。
こどもに舌下免疫療法はすすめられますか?
アレルギー性鼻炎は、自然に治ることがほとんどなく、小児期に発症すると長期に症状に悩まされることになります。早期からの治療介入が望まれます。
スギ花粉飛散と受験が同時期となる事、大学生になり親元を離れると治療が続かない例が多い事より、大学進学前に治療が完了するよう早期の治療開始をお勧めしています。
治療の方法を教えてください。
薬を舌下(舌の裏)にいれ、1分間保持し、その後飲み込みます。1回目の投与は医療機関で行いますが、翌日からは自宅で毎日行います(1日1回)。
通院は必要でしょうか?
治療開始後の数回は、副作用がなく安全に治療できているかを、1~2週間目に確認します。その後は、1か月に1回の受診となります。
効果はすぐに出ますか?
開始してすぐに効果が出る治療法ではありません。効果が出るまでに最低数か月は必要で、開始後1年以上かけて効果が高まっていくと考えられています。
副作用はありますか?
アレルギーの原因となるものを口腔内に入れるため、アレルギー反応が起こる可能性があります(副反応)。
最も多いのが、口腔内のかゆみ、違和感、腫れなどです。眼や耳のかゆみや胃腸症状が現れる場合もあります。
これらの症状は治療開始後に多く、治療開始から1か月以内に多く認めます。
アナフィラキシーショックなど、重篤な副作用がまれにおこることがあります。国内でアナフィラキシーショックの報告はありませんが、海外で1億回に1回程度生じたとの報告があります。
スギ花粉とダニの舌下免疫療法の併用は?
安全に行える例では併用も可能です。併用療法を行う場合は、まず、片方のアレルゲンから開始し、最低1か月以上、安全性を確認してから他方を追加します。
口腔内をけがした場合または口内炎ができた場合はどうしたらいいですか?
口内炎、口腔内の傷が治るまで投薬を中止してください。
再開の判断が難しい場合は、受診の上ご相談ください 。
発熱した場合はどうしたらいいですか?
発熱のある日は投薬を中止し、しっかり解熱してから再開してください。
再開の判断が難しい場合は、受診の上ご相談ください。
歯科治療を受ける時の注意点は?
抜歯時は、1週間程度休薬が必要です。切開などの治療を受けた場合は、傷が治るまで投薬を中止してください。傷の治り具合を歯科に相談の上再開してください。
再開の判断が難しい場合は、受診の上ご相談ください。
長期間治療を中止してしまった場合、薬の再開はどうしたらいいでしょうか?
  • 治療開始からの期間、休薬期間、治療薬の種類により対応が異なるため、受診の上ご相談ください。
  • 長期中断後の再開時は、副作用が出現しやすい傾向がありますので、必ずご相談ください。
インフルエンザ予防接種は受けて良いか?
インフルエンザなどのワクチンは作用機序が異なるため受けて構いません。
ただし、副作用が出た場合にどちらが原因か分からなくなるため、両者を数時間は空けて行うようにしてください。(午前と午後など)
国内・海外旅行に行く場合は?
  • 海外旅行の場合、副作用出現時に現地での対応に不安があれば、中断が望ましいと思われます。
  • 維持期に入っている方は、1週間程度の旅行であれば旅行中は治療を中断し、旅行後に再開することが可能です。その場合、減量せず同じ量から再開可能です。(増量期の場合はご相談ください)
  • 長期中断後に再開する場合は、一度減量して再開する必要がありますので、必ず受診をしてください。