■くびのしこり・腫れ
口腔・咽頭・喉頭、甲状腺、顎下腺・耳下腺などの唾液腺、リンパ節などいろいろな部位の病変が原因となります。
まず、触診を行い、さらに、エコー検査、血液検査などで病変を詳しく評価します。
咽頭がん・喉頭がんなど、のどの悪性腫瘍のリンパ節転移などを疑う場合は、のどのファーバー検査(内視鏡検査)も必要となります。
悪性疾患の除外を確実におこなうことが重要となります。
甲状腺の病気
検査
- エコー検査により、内部の性状(大きさ、形状、境界、石灰化など)を詳しく観察し評価をおこないます
- 血液検査(freeT4・TSH・甲状腺自己抗体など)
甲状腺疾患
- 甲状腺良性腫瘍 腺腫・腺腫様甲状腺腫(adenomatousgoiter)・のう胞など
- 甲状腺悪性腫瘍 乳頭がん・濾胞がん・未分化がん・悪性リンパ腫など
- 橋本病(甲状腺機能低下症)
- バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
- 亜急性甲状腺炎・無痛性甲状腺炎
耳下腺・顎下腺の病気
- 唾石症
唾液の排出路に石(唾石)がたまるもので、食事時に痛んだり、腫れたりします。繰り返すもの、石が大きいものは手術が必要です。
エコー、CT での検査を行います。 - 反復性耳下腺炎
耳下腺の腫脹を繰り返す病気です。 - ムンプス(おたふくかぜ)
最近成人での罹患例が増加しています。血液検査でムンプスウイルスの抗体検査などを行います
リンパ節の病気
多いのは、咽頭炎・扁桃腺炎によるリンパ節炎です。
中には、菊池病(亜急性壊死性リンパ節炎)、伝染性単核球症(EB ウイルスによる)などの特殊炎症、咽頭がんなど悪性腫瘍のリンパ節転移、悪性リンパ腫(血液のがん)などもあります。
悪性疾患の除外が重要となります。